南カリフォルニア出戻り東京日日見聞録

17年間の南カリフォルニア生活にピリオドを打ち、東京に戻ってきました。2019年以前は「南カリフォルニア日日見聞録」、その後は半分アメリカ人みたいになって帰国したmishaの東京見聞録となります。

今週のお題:甘酸っぱい思い出

つわり、食べ物の好みや気分や睡眠パターンの変化など、妊娠してからはとかくホルモンに振り回される生活が続いている。きっと10代の頃もホルモンの変調のせいで色々な奇行をやらかしているはずなのだけど、脳みそが妊娠ホルモンに支配されてるせいか、甘酸っぱい思い出が全く思いつかない。


中一の頃、友達の”うえまっどん”がトイレに入っているところを、勢い良くそのドアを開けてしまったことがあった。鍵がかかっていなかったのだ。中にはパーフェクトなうんこ座りのうえまっどんが。私は「あ、ごめん!」と言って慌ててドアを閉めたのだけど、もう早速仲間内で大笑い。しかも、教室に戻ってから彼女自身が「mishaがさー。私がしゃがんでる時にトイレのドア開けてさー!」と状況を事細かに教室中のみんなに報告。鍵を閉めておかなかった彼女に非があるわけだし、覗かれた彼女よりもなんで私の方が恥ずかしい気がするのか釈然としなかったけど、今思い出してもぷぷっと笑ってしまう。


色気のないあだ名で呼び合い、女子同士でスカートめくりをし、冬になれば寒いからと制服のスカートの下から真緑色の体育用ジャージをはいて、先生に注意されれば校則には明記されていませんと反抗し、楽しくも羞恥心のかけらもない中高時代を過ごした。ここまで書くと、まるで女子校の生活みたいに聞こえるけど、しっかり共学だった。


そんな私にもラブレターをくれたり、本気で告白をしてくれる奇特な男子がごく稀にいた。そんなことが両親に知れたら即外出禁止令でも食らいそうなのが面倒で、たいてい手紙はバラバラにして海に捨てるか学校の焼却炉へ直行、告白の次の日からは相手を徹底的に無視、という暴挙に出ていた。今考えると相手の方には非常に失礼で申し訳ないことをしたと思う。甘酸っぱい思い出どころか、中高時代の恋愛話を思い出すのは冷や汗モノだ。


ふと、中高時代に地元でキュンキュンして甘〜い空気をいっぱい吸って育った人は、私みたいに国際結婚なんかしないで地元でお嫁に行くのかしらん?と思った。鮭は生まれた川の臭いを覚えていて産卵に戻ってくるというけれど、私は戻る決め手になるハートの記憶がごっそり欠落しているんじゃないかと。欠落しているからこそ異国でこんなに楽しく暮らせているのかもしれないと。


今日はバレンタインデー。
青春時代ほどのパワーはないかもしれないけど、ラブラブな思い出をたくさん作ろう! そして、70歳になったら甘酸っぱい思い出として夫婦で語り合いたいと思う。