南カリフォルニア出戻り東京日日見聞録

17年間の南カリフォルニア生活にピリオドを打ち、東京に戻ってきました。2019年以前は「南カリフォルニア日日見聞録」、その後は半分アメリカ人みたいになって帰国したmishaの東京見聞録となります。

孫パワー

義母の74歳の誕生日だったので、プレゼントを持ってお見舞いに行った。2008年に心臓発作と脳梗塞を起こして以来入退院を繰り返し、今はほぼ寝たきりの状態で、個人経営の小規模老人ホーム*1に入所している。元々、1日中家に引きこもってテレビを見るかベッドで横になっているか、という生活スタイルの人だったので、脳梗塞で左側が軽く麻痺してからは、リハビリすれば回復できたはずのところ、もうほとんど寝たきりの生活になっている。かといって、後ろ向きな性格というわけでもなく、非常にほがらかで前向きで正直でよく笑う人だ。ただ、古き良き時代の主婦だったせいか人生何もかも人任せで、自分で何か目標に向かって努力する、というのが苦手なようだ。


そんな義母と色々と話しているうちに、やはり子供の話になった。「仕事復帰に合わせてデイケア(保育園)を探している」と言ったら、「あら、私が面倒見てあげるわよ。他人に預けるよりもお金がかからなくていいでしょ?」とあっけからんと言う。mikeがぼそっと「ほんとかよ。。。」と言っていたけれど、義母は至ってまじめなようだ。「じゃあ、あと半年くらいありますから、期待してますね。」と言うと、事も無げに「もちろんよ」と自信たっぷり。


子供の面倒を見れるようになるには、最低でもまず自分でベッドから起き上がれるようになり、自分で服が着れるようになり、自分でダイニングルームまで歩いて食事に行けるようになり、自分でトイレに行き、シャワーを浴びれるようにならなくてはならない。私にはかなり高いハードルのように思えるのだけど、本人がやる気ならそれに越したことはない。


まだ生まれてもいないのに、医者も看護師も理学療法士も息子さえもサジを投げた強情な義母にリハビリをさせるなんて、本当に孫のパワーはすごい。

*1:board and care