下らないもの
お寿司屋さんに行ったら光物には目がない。
最近「ぽんぽな」にはまっている。日本ではマナガツオ、アメリカではバターフィッシュと呼ばれている小魚だ。モチウオに似ている。それをちょっと酢〆にしてあるのがおいしいのだ。
この魚は日本では食べたことがなかった。全国普及はしていなかった魚なのかもしれない。要は「下らないもの」だったのだ。
さて、「下らないもの」の語源とは。
高校の日本史の先生が教えてくれたところによると、「江戸時代に、おいしいものや便利なものは全て江戸に上った。江戸で評価されたものに限っては、それから全国各地に伝えられたが、つまらないと思われたものは、そのまま江戸から地方に”下る”ことはなかった。それで今でも、つまらないものや価値がないものは”下らないもの”と呼ばれるわけだ。」ということだ。この先生はすでにその時教頭先生で、教えていたのは私達のクラスだけ。まるで娯楽の時間かのように、受験知識ではなく雑学ばかり話していた。太秦*1という二文字はどう読むか?などの話をしたときは、黒板にデカデカと「太秦」と書いたきり、他には何も書かなかった。生徒のほとんどが国立高校を目指す進学校で1時間がどれくらいの意味を持つかを考えるとなかなか怖い話だけど、私達のクラスの日本史の成績は不思議とダントツだった。
実にならなそうなものが意外と実になったり、ということだろうか?
つまらなそうなものが意外においしかったり面白かったり、というのが好きだ。マニアックだね、と言われることもあるけど(笑) 江戸は意外とあてにならないものだ!
*1:うずまさ